お盆。掛け軸の裏に回転扉はない
盆に翠とシャインスターを実家に連れて行くと、出迎えたお袋と弟に「え。どっちがカノジョなの。」と驚かれる。
どう見ても翠しかいないだろうが。
実家に着くとシャインスターのテンションがだだ上がりで、「Japanese classical house! ニンジャ!ニンジャハ ドコニイマスカ!!」と、天袋や畳まで開けようとするので落ち着かせるのが大変だった。
うちには隠し扉も隠し階段もない。
掛け軸を何度めくっても回転扉どころか、御札もないぞ。
翠はひたすら恐縮していたが、お袋にあれこれと絡まれているうちに2人でキャッキャッと仲良く飯を作りはじめてた。和む。
うちの家族は父、母、俺、妹、弟の5人。
お袋が150㎝台でちんまりしているのだが、他の家族は揃って170㎝越えと、なかなかに威圧感があることは自覚している。
そんな中でお袋より少し身長の高い翠がお袋と仲良くおしゃべりしているのを見ていると、ついつい頬が緩む。
親父を見ると、俺と同じようにニヤニヤしていた。
「お前にしてはいい嫁見つけてきたじゃないか。」と珍しく褒められた。
院生の妹が夜遅くに帰ってきたのだが、妹を一目見たシャインスターが大騒ぎした。
「オーシャンブルー!?オーシャンブルー!!What? ダークネスファング is sister? Oh my God! I can't belive it! I met my fate.」
「なんなの?このチャラい外国人。」
妹の目がまるで虫を見るようだった。
気持ちは分かるが、せめて人として扱ってくれ。これでも人間としては良い分類だと思う。
翠に対しては一目見るなり「可愛い!お兄ちゃん!よくやったわ!きゃああ、すっごい好みなんですけど!一緒に服買いに行こう!?デートしよう!」と、はしゃぎまくっていた。
おい・・・妹よ・・・それは俺のだ。
弟に肩をぽんぽんと叩かれて慰められた。
休みの間、翠は俺の部屋に寝る予定だったが、お袋と妹に「女同士でいいじゃん。」と客間に布団を並べられ寝ることになった。
そして客間に寝る予定だったシャインスターが俺の部屋で寝ることになった。
・・・シャインスターの妹に関する質問がうざい。
全て「本人に聞いてくれ。」と答えていると、これは運命だの、日本に来て良かっただの、神様に感謝するだの熱に浮かされたようにぼやきはじめたので無視して寝た。
翌日、シャインスターが妹の後をついてまわるので、妹がキレた。
「うるさい、うざい、しつこい!私、コミケとか行かないから。それになんなのよ。オーシャンブルーって、変な名前で呼ばないでよねっ。」
妹にどれだけ冷たくされても、無視されても、罵倒されても懲りずについてまわるシャインスター。
さすがヒーロー、メンタル強い。
墓参りの日、シャインスターはコミケに行く為に、あちこちに羽根のついた真っ白なスーツを着て、お袋に化粧を施されていた。
「宝塚みたいねぇ。楽しいわぁ。」と、お袋もノリノリである。
俺と翠にも一緒にコミケに行こう!と誘っていたが、翠用の衣装だというやたらとフリルのついたセーラー服を見て、即却下した。
俺の分といって渡されたのは、黒耳付きのカチューシャ。
「コレ着ケテ、上着ヌゲバperfect!」って・・・・俺は変態かよ。
やたらとでかいキャリーバック持ってきてるなと思っていたのだが、中身は全てコスプレ道具だった。
子どものオモチャにしか見えないカラフルな小物を翠と妹が「可愛いねぇ。」と、楽しそうに眺めているが・・・シャインスターのパンツとかも見えてるんだがなぁ。
富士山柄のパンツとかどこに売ってるんだろう。
どう見ても翠しかいないだろうが。
実家に着くとシャインスターのテンションがだだ上がりで、「Japanese classical house! ニンジャ!ニンジャハ ドコニイマスカ!!」と、天袋や畳まで開けようとするので落ち着かせるのが大変だった。
うちには隠し扉も隠し階段もない。
掛け軸を何度めくっても回転扉どころか、御札もないぞ。
翠はひたすら恐縮していたが、お袋にあれこれと絡まれているうちに2人でキャッキャッと仲良く飯を作りはじめてた。和む。
うちの家族は父、母、俺、妹、弟の5人。
お袋が150㎝台でちんまりしているのだが、他の家族は揃って170㎝越えと、なかなかに威圧感があることは自覚している。
そんな中でお袋より少し身長の高い翠がお袋と仲良くおしゃべりしているのを見ていると、ついつい頬が緩む。
親父を見ると、俺と同じようにニヤニヤしていた。
「お前にしてはいい嫁見つけてきたじゃないか。」と珍しく褒められた。
院生の妹が夜遅くに帰ってきたのだが、妹を一目見たシャインスターが大騒ぎした。
「オーシャンブルー!?オーシャンブルー!!What? ダークネスファング is sister? Oh my God! I can't belive it! I met my fate.」
「なんなの?このチャラい外国人。」
妹の目がまるで虫を見るようだった。
気持ちは分かるが、せめて人として扱ってくれ。これでも人間としては良い分類だと思う。
翠に対しては一目見るなり「可愛い!お兄ちゃん!よくやったわ!きゃああ、すっごい好みなんですけど!一緒に服買いに行こう!?デートしよう!」と、はしゃぎまくっていた。
おい・・・妹よ・・・それは俺のだ。
弟に肩をぽんぽんと叩かれて慰められた。
休みの間、翠は俺の部屋に寝る予定だったが、お袋と妹に「女同士でいいじゃん。」と客間に布団を並べられ寝ることになった。
そして客間に寝る予定だったシャインスターが俺の部屋で寝ることになった。
・・・シャインスターの妹に関する質問がうざい。
全て「本人に聞いてくれ。」と答えていると、これは運命だの、日本に来て良かっただの、神様に感謝するだの熱に浮かされたようにぼやきはじめたので無視して寝た。
翌日、シャインスターが妹の後をついてまわるので、妹がキレた。
「うるさい、うざい、しつこい!私、コミケとか行かないから。それになんなのよ。オーシャンブルーって、変な名前で呼ばないでよねっ。」
妹にどれだけ冷たくされても、無視されても、罵倒されても懲りずについてまわるシャインスター。
さすがヒーロー、メンタル強い。
墓参りの日、シャインスターはコミケに行く為に、あちこちに羽根のついた真っ白なスーツを着て、お袋に化粧を施されていた。
「宝塚みたいねぇ。楽しいわぁ。」と、お袋もノリノリである。
俺と翠にも一緒にコミケに行こう!と誘っていたが、翠用の衣装だというやたらとフリルのついたセーラー服を見て、即却下した。
俺の分といって渡されたのは、黒耳付きのカチューシャ。
「コレ着ケテ、上着ヌゲバperfect!」って・・・・俺は変態かよ。
やたらとでかいキャリーバック持ってきてるなと思っていたのだが、中身は全てコスプレ道具だった。
子どものオモチャにしか見えないカラフルな小物を翠と妹が「可愛いねぇ。」と、楽しそうに眺めているが・・・シャインスターのパンツとかも見えてるんだがなぁ。
富士山柄のパンツとかどこに売ってるんだろう。
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朝日に眩しい白のスーツを着て出かけていくシャインスター。
弟「すっげー。あの格好で電車乗っちゃうんだ。」
総一郎「さすがにマントとマスクは止めておいた。」
弟「すっげー。あの格好で電車乗っちゃうんだ。」
総一郎「さすがにマントとマスクは止めておいた。」
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日々、仕事と家事に追われながら趣味を増やそうと画策するネコ好き。
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著作権は放棄しておりませんので、無断転載はしないでください。
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