とある悪役令嬢の父親の独白
突然、王宮の伝令が私の部屋に駆け込んできた。
娘が同級生毒殺の容疑をかけられているらしい。
しかも、その毒が・・・妻を殺したシアルモア毒だと言うではないか。
長年、探し続けていたあの毒。
十数年も経ってようやく世に出たと思えば、まさか娘が所持してただと?
そんな見え透いた嘘に、誰が騙されるというのか。
ワラワラと現れる貴族共の声がうるさい。
部屋に長年の友人である宰相がやってきた。
どうやら彼もこの騒動を聴きつけたようだ。
宰相とアイコンタクトを交わし、互いに役割を確認する。
一網打尽にしてやる。
そう思い、再度、集まった貴族の顔を眺める。
・・・言いたい放題言いやがって・・・。
そんなに娘を犯罪者に仕立て上げたいか。
そんなに私を引きずり下ろしたいか。
そんなに私に喧嘩を売りたいのなら、高値で買ってやろう。
忠臣面をして、人の足をひっぱることしか能のないくせに。
扉の近くに、娘の護衛をしている青年の姿を見つけた。
ゼィゼィと息を切らし、屋敷からきっとここまで大急ぎで来たのだろう。
取り囲む貴族共のせいで声も聞こえない。
じっと見つめる彼に声に出さず指示を出す。
「ショウコヲアツメロ」
弾かれたように駆け出す彼の背を見やり、貴族達への対応をはじめた。
愛するアリアエル。
ようやく・・君を殺した犯人を見つけることが出来そうだよ。
絶対にシエラを害させはしない。
あの小さな背を震わして泣く娘を二度と見たくはないのだ。
娘が同級生毒殺の容疑をかけられているらしい。
しかも、その毒が・・・妻を殺したシアルモア毒だと言うではないか。
長年、探し続けていたあの毒。
十数年も経ってようやく世に出たと思えば、まさか娘が所持してただと?
そんな見え透いた嘘に、誰が騙されるというのか。
ワラワラと現れる貴族共の声がうるさい。
部屋に長年の友人である宰相がやってきた。
どうやら彼もこの騒動を聴きつけたようだ。
宰相とアイコンタクトを交わし、互いに役割を確認する。
一網打尽にしてやる。
そう思い、再度、集まった貴族の顔を眺める。
・・・言いたい放題言いやがって・・・。
そんなに娘を犯罪者に仕立て上げたいか。
そんなに私を引きずり下ろしたいか。
そんなに私に喧嘩を売りたいのなら、高値で買ってやろう。
忠臣面をして、人の足をひっぱることしか能のないくせに。
扉の近くに、娘の護衛をしている青年の姿を見つけた。
ゼィゼィと息を切らし、屋敷からきっとここまで大急ぎで来たのだろう。
取り囲む貴族共のせいで声も聞こえない。
じっと見つめる彼に声に出さず指示を出す。
「ショウコヲアツメロ」
弾かれたように駆け出す彼の背を見やり、貴族達への対応をはじめた。
愛するアリアエル。
ようやく・・君を殺した犯人を見つけることが出来そうだよ。
絶対にシエラを害させはしない。
あの小さな背を震わして泣く娘を二度と見たくはないのだ。
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自己紹介:
日々、仕事と家事に追われながら趣味を増やそうと画策するネコ好き。
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著作権は放棄しておりませんので、無断転載はしないでください。
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